一般社団法人の会員と社員

一般社団法人を設立するとき、会員の種別をつくるかどうか、そしてどの種別の会員を議決権を有する一般社団法人上の社員とするか、悩まれることも多いと思います。あるいは、会員の仕組み自体、よくわからずなかなか定款の作成が進まないということもあるかもしれません。

一般社団法人への入会=社員資格の取得のパターン

もっともシンプルな構成の一般社団法人では、一般社団法人の会員=(イコール)一般社団法人の社員(議決権を有する構成員)とするパターンをとります。

その一般社団法人の会員となったら、自動的に一般社団法人の社員(議決権を有する構成員)にもなる、言い換えれば一般社団法人に加入すること自体が、議決権を持った構成員として社員総会に参加することと同義になります。

この場合、会員の種別や取扱などに頭を悩ます必要はなくなりますが、入口となる加入(入会)の時点で、何らかの絞りをかけないと不特定多数の人が参加することになり、次第に一般社団法人の方向性が変わってしまう危険もあります。

たとえば、中学校や高校の同窓会などを任意団体から一般社団法人化するときは、少なくとも議決権を有する社員としての入会には、「○○高等学校の卒業生であること」などの制限を加えることになるでしょう。でなければ、どの学校の卒業生も参加可能となってしまい、会の意味がなくなってしまいます。

また、ある特殊な技術を持った人の集まりや業界団体を一般社団法人化するときも同様に、入口となる入会の部分で、社員となるための制限を加えることになります。

入会の制限をかけることで一般社団法人の独自性が立ち上がる

なお、公益社団法人の場合は、社員となる資格に不当な条件を付してはならないと法律上も決まっていますが、一般社団法人の場合にはこの条件がありません。

むしろ、入会してもらう人の方向性をある程度絞ることが、その一般社団法人の独自性へ繋がることも多いはずです。

賛助会員を設置するパターン

名称は様々ですが、一般社団法人の設立にあたっては、上記で触れたような議決権を有する構成員としての「社員」(一般会員)以外に、資金や知識面でその一般社団法人をサポートしてくれる人への参加を促すために「賛助会員」を設置することも多いです。

賛助会員を設置するときは、議決権を有する会員と異なる取扱になることを、定款に定めておくのが一般的です。というよりも、定款の内容から、その一般社団法人の議決権を有する社員がどの種別の会員のことなのか、一目で判断可能な条文がなければ一般社団法人として機能しませんので、その点は多少注意が必要です。

一般社団法人の会費

一般社団法人で会員から会費を募る場合は、その会員が議決権を有する社員であるときは、定款で会費について定めておかなければなりません。この会費の定めは議決権を有する「一般社団法人の社員」に対するものなので、賛助会員から会費を集める場合は、根本規則たる定款に記載するまでの必要はありません。

なお、会費の有無は定款の記載の有無によっていずれかを選択できますが、もし共益目的の一般社団法人として税制面での優遇措置を受けようとするときは、会費が定款に定められていることが要件となっていますので、この点は多少注意しておくほうがよいでしょう。

議決権を有する社員はどの種別の会員か

ほか、大規模な一般社団法人においては、一般会員や賛助会員の他、様々な条件や功績によって名誉会員など複数の会員種別を定めておく法人も多々あります。このようなケースでも、大事なのはどの種別の会員が議決権を有する一般社団法人法上の社員かという点が、定款からしっかり判断可能であることです。

どの会員が議決権を持っているのか分からなければ、社員総会を開くことができず、一般社団法人を運営していくことができなくなってしまいますから。

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