合同会社の資本金を決める


合同会社を設立する際、資本金の額で悩まれる方は意外と多いです。合同会社は株式会社よりも設立コストが安価で済むこと、また小規模の会社を設立する際にも利用されること、既に事業として動いている個人事業に法人格を与えるために活用されることも多いことから、割合、事業開始のために出資するイメージが薄いことも原因かもしれません。

合同会社の資本金の額

合同会社の資本金は、いくら以上設定する必要があるとの決まりはありません。そのため、資本金1円という合同会社でも設立すること自体は可能です。

ただし、資本金はその会社の事業を回していくためのお金ですから、1円で設立してしまうと設立直後に経費でボールペン1本買うだけで赤字経営に陥ってしまいます。

もちろん、その場合でも代表社員が会社に貸し付ける形で事業を続けることは可能ですが、帳簿上はすぐ赤字会社になってしまうため、すぐ事業が軌道に乗って何らかの利益が会社に入金されない限り、そのままでは決算は赤字です。

赤字の決算でも事業が動く限り合同会社としての活動は存続可能ですが、たとえば融資を受けるとか、何らかの契約を結ぶ際に決算書の提出を求められるとき、赤字決算だと問題が生じる可能性もあります。(ただし、赤字であれば税金上は支払いが少なく済みますが)

そこでまず、資本金の額を決めるときは会社の事業を進めていく上で必要な額、これから数ヶ月の間に収支がマイナスにならずに活動できる額がいくらかをある程度で試算してみましょう。

その額で資本金を設定できれば、まずは設立直後に赤字経営に陥ることも防げます。

合同会社では「出資=経営」

合同会社の資本金をいくらにするかという問題では、株式会社とは異なる点に注意を払っておく必要があります。それは、株式会社の場合は出資することがイコールで経営することと結びつきませんが(イコールではない状態を作るために「株式会社」という法人形態が作られた面もあります。ただし、出資者が経営することも可能です。)、合同会社の場合はお金を出す人はそのまま経営する人と同義になります。

「僕の経験やノウハウで事業を進めるから、ちょっと出資してくれない?」といった具合に知人から出資を募ることもあるかと思いますが、合同会社の場合には出資してくれた人も経営者になります。

後日、事業の方向性で対立が生じたりすると、合同会社の意思決定が難しくなるケースも考えられます。出資する人は経営も一緒に行う人、このイメージは念頭に置いて資本金の額を決めるほうがよいでしょう。

対外的信用や営業許可の要件も検討する

資本金の額は、合同会社が設立した後、登記情報に記載されることになります。既に個人事業などで動いている事業なら、対外的な信用は既に形成されている(会社への信頼というよりも、会社代表者個人への信頼として仕事が成り立っている)ため、資本金がいくらに設定されていようが登記情報自体確認されないという場合も多いでしょう。

逆に言えば、これから取引先を新規開拓する場合には、相手方が会社の登記を取得して情報を確認するケースも考えられます。その際、登記に「資本金1円」などと記載があると、本当に事業を行う気があるのか不安に思われる可能性もあります。

また、合同会社を設立した後に予定する事業が、何らかの許可や免許を要する場合にも注意が必要です。その許可や免許を取得するための要件に、資本金がいくら以上という最低ラインが決められていることもあるためです。

合同会社を設立した後で増資することも不可能ではありませんが、二度手間になってしまいますし、登記を変更する際の登録免許税の出費も余計にかかってしまいます。もし営業許可等の取得を予定するなら、許可や免許の要件は先に確認しておき、それに沿った資本金の額を設定しておきましょう。

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